その地に合うことを

「北国の春」(千昌夫)
上記の曲はご存知でしょうか?
私は仮設支援を行うまで知りませんでした。
今まで様々なクリスチャンアーティストの方が仮設でコンサートを行ってくださいましたが、この曲を歌うと言葉では言い表せない一致の空気というか、とにかく仮設の方々が喜ばれます。
その度に演歌の力は凄いな!ここまで空気が変わるか!!と驚かされます。
先日、あるグループが福島でこの曲を歌ったそうです。そうしたら、泣き出す人や今まで一緒に歌っていたのに、急に歌わなくなったりする人がいました。
どうしたのかな?と思ったら、この曲には「あの故郷(ふるさと)に帰ろうかな 帰ろうかな」という歌詞が出てきます。
故郷に帰りたくても帰れないという現実は、本当に重く、私には理解する事のできない重さがそこにはあるようです。
岩手でも、宮城でもこの曲は大変人気があり、喜ばれるのですが、福島では違う。
福島の方々には重くて、悲しくて、歌えない、聞きたくない曲の一つだそうです。
宮城の当たり前を他地域の当たり前にしてはいけないなと思わされた時でした。
宮城には宮城に合ったやり方があり、福島には福島に合ったやり方があり、そこを間違うととても失礼だったり、傷付けてしまうのだなと思わされました。
その地を愛するとは、その地を知る事、それが始まりなのかもしれません。
その地を知らない、理解する努力をしないならば、簡単に「愛する」とか「わかるよ」とか言ってはいけないのだと思っています。